ロンドンへの赴任
アカウントプランニングを学ぶためJWTロンドンに赴任することになった。1980年のことである。出発前は引継ぎで忙しかったがお世話になったクライアント、業界関係へのこれまでのお礼と英国赴任の挨拶に回った。
(社)日本マーケティング協会からはJMAニューズ、Marketing Horizonへの寄稿を依頼された。ロンドンに赴任してから現地のトピックスを送る約束をした。
アカウントプランニングを学ぶためJWTロンドンに赴任することになった。1980年のことである。出発前は引継ぎで忙しかったがお世話になったクライアント、業界関係へのこれまでのお礼と英国赴任の挨拶に回った。
(社)日本マーケティング協会からはJMAニューズ、Marketing Horizonへの寄稿を依頼された。ロンドンに赴任してから現地のトピックスを送る約束をした。
IWS(国際羊毛事務局)のウールマークの広告はJWTが制作した広告のショウケースの代表作品であった。TVのみならず、新聞、雑誌でキャンペーンは話題を集めた。素晴らしいコピーとアートディレクションは今でも新鮮な広告としてよみがえる。
ピュアバージンウールの品質を保証するマークとして商品についているウールマークは商品に付加価値を与えたものだ。ウールマークの着いたスーツを初めて着た時の誇らしげな気持ちは忘れられない。
LUX(ラックス)は戦後進駐軍と共に日本に入ってきた。
その質の良さ、香りのよい高級品でなかなか手に入らなかったそうだ。
今でこそLUXはヘアケアブランドとなっているが1970年代までは化粧石鹸のブランドだった。
1950年代にはラックスはユニリーバの輸出部門のユニリーバエキスポートが英国から輸出し、商社のドッドウエルを通して日本市場に流通していた。当時、化粧石鹸はお中元・お歳暮の主要品目であった。
アーサー・ギネスが1759年に創業したギネス社は、JWTロンドンの主要クライアントであった。
アイルランド生まれのギネス。
濃い琥珀色でクリーミーな泡立ちは独特の味であった。
「GUINNESS IS GOOD FOR YOU」というヘッドラインは長く人々の心に残った。
ガーナのエンクルマ大統領がこのコピーを信じて、ギネスを愛飲したという逸話がある。
Brian Woy 1980/1981
英国人にとってパブは欠くことのできない生活の一部と言えるだろう。
だからイギリスにはどこの町にも村にも必ずと言っていいほどパブがあった。
イギリスには「Good Beer Guide」という全国のパブとそこのおすすめのビターが収められているガイドブックがある。これさえあればどこにいっても土地のお勧めのパブでおいしいビターが飲める。小旅行する時は必ず携行したものだ。
夏が来ると妻と小学校に入ったばかりの娘と、35キロもある大きな雑種の和犬を連れてロンドンに渡った1980年代のことを思い出します。
当時、JWTロンドンは素晴らしくクリエイティブな広告を手がける広告会社としてロンドン・エージェンシーの頂点にありました。
その卓越したクリエイティビティは優れたプランニング理念とその手法に裏打ちされていました。
その勉強をして東京に持って帰れという任務を負っていたわけです。
ロンドン・オフィスはバッキンガム宮殿、ハイドパーク、ボンド・ストリート等から近い、バークレースクエア40番地にありました。
JWTロンドンはアカウント・プランニングのパイオニアで、この分野でのリーダーでもありました。