ロンドンへの赴任
アカウントプランニングを学ぶためJWTロンドンに赴任することになった。1980年のことである。出発前は引継ぎで忙しかったがお世話になったクライアント、業界関係へのこれまでのお礼と英国赴任の挨拶に回った。
(社)日本マーケティング協会からはJMAニューズ、Marketing Horizonへの寄稿を依頼された。ロンドンに赴任してから現地のトピックスを送る約束をした。
アカウントプランニングを学ぶためJWTロンドンに赴任することになった。1980年のことである。出発前は引継ぎで忙しかったがお世話になったクライアント、業界関係へのこれまでのお礼と英国赴任の挨拶に回った。
(社)日本マーケティング協会からはJMAニューズ、Marketing Horizonへの寄稿を依頼された。ロンドンに赴任してから現地のトピックスを送る約束をした。
アーサー・ギネスが1759年に創業したギネス社は、JWTロンドンの主要クライアントであった。
アイルランド生まれのギネス。
濃い琥珀色でクリーミーな泡立ちは独特の味であった。
「GUINNESS IS GOOD FOR YOU」というヘッドラインは長く人々の心に残った。
ガーナのエンクルマ大統領がこのコピーを信じて、ギネスを愛飲したという逸話がある。
夏が来ると妻と小学校に入ったばかりの娘と、35キロもある大きな雑種の和犬を連れてロンドンに渡った1980年代のことを思い出します。
当時、JWTロンドンは素晴らしくクリエイティブな広告を手がける広告会社としてロンドン・エージェンシーの頂点にありました。
その卓越したクリエイティビティは優れたプランニング理念とその手法に裏打ちされていました。
その勉強をして東京に持って帰れという任務を負っていたわけです。
ロンドン・オフィスはバッキンガム宮殿、ハイドパーク、ボンド・ストリート等から近い、バークレースクエア40番地にありました。
JWTロンドンはアカウント・プランニングのパイオニアで、この分野でのリーダーでもありました。
「私たち」がセントアンドリュースのオールドコースをまわったのはもう十年も前の事です。
「私たち」とは私と家内の事でもなければ、私と娘の事でもありません。家内は当時まだゴルフを始めていませんでしたし、娘はまだパディントン・ベアに熱中していました。
それは11年前、私がロンドンに転勤になった時、家族と一緒に連れて行った犬のサムと私の事なのです。
びっくりなさるかも知れませんが、英国のゴルフコースの中には、犬を連れてプレーする事を認めているところがあります。セントアンドリュースのオールドコースもそうしたゴルフコースのひとつでした。
例のザ・ロイヤルアンドエンシェントクラブハウス」と、スウイルカン・ブリッジ」を前方に見て、18番ホールでティーショットをする私と、脇でそれを見つめているサムの写真を見る度、「私たち」のオールドコースでの一日が思い出されます。