陸と海
我が家には陸軍と海軍がいました。
正確に言えば陸(リク)と海(カイ)という2匹のブリタニースパニエル。当時、陸は10歳。体は白と茶。海は6歳になったばかり、白、茶、黒の三毛。
とても熱情的で活発な狩猟犬。
日本には空軍がなかったから空(クウ)という3匹目はないことにしていました。
愛犬との散歩
私は猟をやりません。その代わり、毎日約一時間2匹を散歩させます。
陸が来る前までは摂取カロリーのコントロールを目的に水泳をしていました。
1回に1キロ、2キロを泳ぐ事はざらでしたが、泳がねばという負荷を感じていました。
陸が来たのは負荷にうんざりし、単調な泳ぎのルーティンに飽きてきたところでした。
さて、彼らにとって1日の24分の1、1時間の散歩は至福の時。
雨が降ろうが、雪になろうが、起床後、まず散歩。
鳥や猫には敏感で、早足で歩きますから、彼らをコントロールするには敏捷さを要します。
散歩が終わると冬でも汗びっしょり。
散歩の副産物
陸と海との散歩はまた、楽しい副産物をもたらしました。
毎朝行き会う犬を運動させる方々や池田山の警備のお巡りさんと交わす挨拶。
必ず声をかけてくれる通勤途中の方。
川面や木々の花芽や葉の色などから感じる季節の変化。
こうした人と自然の触れ合いが、肉体的な健康のみならず、精神的な健康をもたらしてくれていると思います。
好きな酒を飲むための免罪符としての運動から、陸と海はもっと付加価値のある運動に変えてくれたのです。
出社するときの私の気持ちはすばらしく、すがすがしいものです。
ところで、散歩の後、1日1回のご飯をすませて家の中でぐたぐたしている彼らにとって私は最早、将軍様ではありません。