ブランドの個性をプランする
キングさんとブルモアさんは定性調査の擬人法によるブランドの個性の違いを解説している。定性調査ならではのビビッドなブランド間の個性の違いはプランニングサイクルの現状の把握に大切なカギを与える。
キングさんとブルモアさんは定性調査の擬人法によるブランドの個性の違いを解説している。定性調査ならではのビビッドなブランド間の個性の違いはプランニングサイクルの現状の把握に大切なカギを与える。
キングさんとブルモアさんは継続したブランド広告がいかに大事かをトイレットペーパーのブランドのケースヒストリーで実証している。
スティーブン・キングさんは成功するブランド作りにはアカウントプランニングの戦略立案と効果測定を継続して行うことの重要性を説き、「プランニング サイクル」という継続したプランニング手法を導入した。
JWTロンドンでスティーブン・キングさんを中心にそれまでのマーケティング・リサーチ機能を進化させ初めてアカウントプランニング機能(AP)を立ちあげたのが1968年。彼と一緒に新しいプランニング手法を整備していったチームにはプランニングディレクターのトニー・ステッドさんやクリエイティブリサーチ(質的調査)のジュディー・ラノンさんなどがいた。
スティーブン・キングさんのリーダーシップでアカウントプランニング機能ができたのはJWTロンドンで1968年のことである。
ユニリーバのサンシルクはヘアタイプ別のシャンプーとリンスという当時としては画期的な機能を持つブランドであったが5%のマーケットシェアを超えることはなかった。
競合のトップブランドに拮抗する、マーケットシェア15%を超えるヘアケアブランドを開発することがユニリーバのトッププライオリティのプロジェクトとなった。
IWS(国際羊毛事務局)のウールマークの広告はJWTが制作した広告のショウケースの代表作品であった。TVのみならず、新聞、雑誌でキャンペーンは話題を集めた。素晴らしいコピーとアートディレクションは今でも新鮮な広告としてよみがえる。
ピュアバージンウールの品質を保証するマークとして商品についているウールマークは商品に付加価値を与えたものだ。ウールマークの着いたスーツを初めて着た時の誇らしげな気持ちは忘れられない。
LUX(ラックス)は戦後進駐軍と共に日本に入ってきた。
その質の良さ、香りのよい高級品でなかなか手に入らなかったそうだ。
今でこそLUXはヘアケアブランドとなっているが1970年代までは化粧石鹸のブランドだった。
1950年代にはラックスはユニリーバの輸出部門のユニリーバエキスポートが英国から輸出し、商社のドッドウエルを通して日本市場に流通していた。当時、化粧石鹸はお中元・お歳暮の主要品目であった。
夏が来ると妻と小学校に入ったばかりの娘と、35キロもある大きな雑種の和犬を連れてロンドンに渡った1980年代のことを思い出します。
当時、JWTロンドンは素晴らしくクリエイティブな広告を手がける広告会社としてロンドン・エージェンシーの頂点にありました。
その卓越したクリエイティビティは優れたプランニング理念とその手法に裏打ちされていました。
その勉強をして東京に持って帰れという任務を負っていたわけです。
ロンドン・オフィスはバッキンガム宮殿、ハイドパーク、ボンド・ストリート等から近い、バークレースクエア40番地にありました。
JWTロンドンはアカウント・プランニングのパイオニアで、この分野でのリーダーでもありました。