エアラインの思い出(その2)

NWAエアクラフトハンガー(整備工場)見学

パンナムの終焉

パンナムが経営不振に陥り、1980年代にJWTはパンナムとの代理店契約を解消した。長い間JWTのグローバルアカウントとして扱った仕事も無くなってしまった。パンナムのようなスケールのグローバルアカウントはなく、エアラインカテゴリーを埋める仕事の機会は1990年代に入るまでなかなか獲得できなかった。
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エアラインの思い出

コンコルドのコックピット

エアラインの選択

エアラインの思い出を古い話で恐縮だが、1960年代から80年代にかけての私の商用の搭乗経験を通して話してみたい。エアラインの選択は出張ビジネス日程、到着地を基にということが大前提にあるが、何社もフライトの選択候補があると機種や安全性、スケジュールといった点は当然のチェックポイントとなる。しかしこうした点にほとんど差がないことが多い。
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ペプシ・チャレンジ

PixArcによるPixabayからの画像

ブランド・パーソナリティ

消費者のブランドの選択は個々のブランドの持つ全体像に基づいている。これをブランドの持つ価値(Brand Value)とかブランドの財産(Brand Equity)などと呼ばれていたが、JWTではブランドの個性(Brand Personality)と定義していた。
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JWTジャパンの改革とアカウント・プランニング 〜JWTのマネージメント〜

James Web Young Seminar

アカウント・プランニングとの出会い

ドン・ジョンストンさんとトム・サットンさんという二人のコーポレートオフィサーの下で仕事ができたのは大変得難い経験で幸運だった。
サットンさんからは私にJWTロンドンで働く機会を与えてもらい、アカウント・プランニングという新しい仕事を学ぶことができた。私がこの新しい仕事に進むことができたのはサットンさんのおかげだった。
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ジレットとシック

カミソリの機能的差別化は難しい

髭剃り市場

成人男性の身だしなみである髭剃りのニーズはスムースな剃り心地と安全性にある。これは古今東西変わらない。髭剃り市場はカミソリで髭を剃る消費者(ウエットシェイビング)と電気カミソリを使う消費者(ドライシェイビング)に二分されている。1960年代までは安全カミソリを使う層の前者が圧倒的だった。
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コダックの思い出

StockSnapによるPixabayからの画像

JWTのマルチナショナル化

私が1966年にJWTに入社した当時、JWTは世界最大の広告代理店だった。JWTはアメリカではニューヨーク、シカゴ、デトロイトを中心に、フォード、パンアメリカン航空、コダック、ケロッグ、クラフトフーズ、ジレット等々アメリカの主要マーケターをクライアントに持っていた。

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ブランドとは何か? はじめに

ブランドとは何か?総集編

ブランドとは何か?総集編

“What is a Brand?”

1970年代初めまでにロンドンでアカウントプランニング機能が確立された。当時英国では小売業の力が強くなり、メーカーはその対応に苦慮していた。JWTロンドンでは小売業の値引き、プライベートブランドへの対応として過去100年のメーカーと卸業、小売業と消費者の関係の変化を紐解き、ブランドの価値を維持強化することの大切さと、そのためのブランドの継続した広告の価値を訴えた。それがプレゼンテーションビデオ “What is a Brand?” である。

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ペプシチャレンジ秘話、広告でのコカ・コーラへの挑戦

ミリンダオレンジ新発売
ミリンダ・ストロベリーTVCF(1973年JWTジャパン制作 クリエイティブディレクター雨宮敏夫)

マッドメン

1967年に東京のオフィスマネージャーだったジョンストンさんがヨーロッパを統括する任務につかれ、その後任としてJWTメルボルンからアルコックさんが赴任された。アルコックさんはクリエイティブのキャリアが長く、東京のクリエイティブの強化と新規ビジネスの獲得を最優先された。

来日早々ペプシコーラとのコンタクトを開始。当時のペプシのトップと同じコンドミニアムに住み、プライベートの生活でも本人はもとより奥様同士、お子様同士お付き合いをして関係強化を図っておられた。(アメリカ広告界のドラマ「マッドメン」の世界だ)

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